情熱大陸という番組を見ていたら、脳科学者の中野信子さんという方が、オキシトシンという物質は「愛情」を抱かさせる物質だけど、同時に「妬み」も増やすと語っていました。
愛情と妬み。
愛情とは、特定の個人や集団に対して、強く意識を向けることです。つまり、特定の対象はものすごく好き、でもそうじゃない対象は好きというわけではない。
だから、もし対象が家族なら、家族が幸せになって欲しいと願うわけです。しかし、逆に言えば、自分の家族が他の家族より幸せじゃないと思ってしまうと、
「なぜなの?あの人達より不幸なのはおかしい。嫌だ、悲しい、辛い」となりがちなのです。
つまり、他の家族の比較することで、自分の家族に対して、悲しみを感じてしまうんです。
だから、他の家族を妬んでしまう。
家族に愛情を感じていればいるほど、他の幸せそうな家族に妬みを感じてしまうんです。
もともとは、他の家族と比較してしまうことから、不幸が始まってしまったんです。
これに気づけば、妬みを感じずに済むのですけどね。
でも、オキシトシンという物質は、愛情(これって執着)を抱かせてしまうので、いたしかたないことかもしれませんが。
ただ、愛情を自分の家族だけでなく、あらゆる人に向けることができれば、他の家族の幸せを自分の幸せのように感じられるので、妬みはなくなるかと思います。
実際にこのレベルの愛を持つことは簡単ではないでしょうけどね。
たぶん、キリストとか釈迦はこのレベルだったんじゃないでしょうか。