勝負の世界に対し、厳しい、勝てば嬉しいが負けると悔しい、わくわくする、緊張する、やりたくない、不安などいろいろな印象があるかと思います。勝負の世界では勝ったほうは讃えられます。そして栄誉が得られます。負けた方は悔しさを味わい、なぐさめられたり、なじられたりすることもあります。たいていの人は勝者でありたいと思っています。勝ち組、負け組などという言葉が一時もてはやされ、誰もが勝とうとするのが現在の社会です。勝つこととは経済的に豊かになること、社会的な栄誉を得ること、人間的に恵まれていること、健康であることなど、自分にとって価値があることを得られることです。価値が勝者にしか与えられないと思うときエゴがでてしまう場合があります。エゴがでてしまうと勝負は幸せにつながりません。勝っても負けてもです。実は勝負の世界で勝っても負けても喜べるという状態がもっといいのではないかと思っています。例えば、テストで友人に負けてしまった。そこから自分の力の無さを認識し、自分を変えたいと感じ、努力をし、次のテストでよい成績を収めたのならテストで負けたことは成長のプロセスであり負けたことがよかったことになります。勝った方は自分が他者よりすぐれていると高慢になってしまっては井の中の蛙であり、小さくおさまってしまっています。奢ることなく努力していけばいいのです。何が言いたいかというと他者より優れているという優越感や他者より劣っているという劣等感を持たずに自分の成長のために勝負という機会があるのだととらえていくことが大事だし、それが喜びにつながるのだということです。