信じることは自分が何者かを決めること
11月 16th, 2010 by Atom
NHKのハーバード白熱教室@東京大学を見ました。
ハーバード大学のマイケル・サンデル教授が進行を務めて、ディベートを繰り広げていきます。
面白いですね。
人が何かを主張するする時、その根拠となる考え方があります。番組では以下の3つを紹介していました。
1、幸福の最大化、最大幸福原理(功利主義的、ベンサムの哲学)
2、人間の自由や尊厳、選択の公平性について(カントの思想)
3、美徳を尊重し、よき生き方を培う(アリストテレス)
参加している人達がテーマに沿って議論を繰り返します。
例えば、「イチローの年棒は、オバマ大統領の42倍だがこれは公平だろうか?」。
人によって様々は意見が出てきます。するとその意見のベースにある信念は先ほどの1~3のどれかに当てはまってきます。
このようなディベートは結局、
「自分が何を信じているかを話す」
ということをしているのです。
「私は~を信じているから~と思います」
なのです。
つまり
信じることが自分がどんな人間かってことを決めていることになるのです。
これは
「人は信じることで自分自身という人間を定義しているのであって、信じることを取り去ればすべての人は全く同じ存在である」
ことでもあります。
ここをより実践的に突き詰めようとするとアバターのツールがが役立ちます。
このような議論を見ているとそこに自分も参加したくなりますね。人は自分を表現して分かって欲しいという欲求があります。
多くの人を引きつけるのは自分を表現したり、人の表現を聞くことで、自分の中の信念に気づいたり、新たに信念を作り直すという経験が楽しくわくわくすることなのだと思います。
日本の教育にもこのようなディベートを取り込むとより創造的なものになるように思います。