NHKのニュースより。
免疫学者の多田富雄さんが4/21に亡くななられたのですがその方の最後の言葉として
「長い闇の先に希望が見える。寛容の世界が広がっている。」
と語りました。
この時すでに多田さんは言葉をしゃべることはできなくて、機械を指で叩いてそれを音声に変えていました。
寛容とは免疫学の用語とのことです。免疫細胞は身体に入ってくる異物である細菌などを攻撃するのですがそれが行き過ぎると身体にとって大事である器官なども破壊してしまうそうです。ですから、免疫機能をあえて働かせないこともあり、これを寛容と読んでいます。
寛容とは受容とも受け取れます。すべてを排除するというのではなく、受け入れるということです。
多田さんは免疫学で使われる言葉をこの世界にも当てはめて、戦争を起こしたブッシュ大統領は正義という免疫機能を使って、敵国を破壊しようとした。もしブッシュ大統領が寛容を受け入れたら、共存の道を探すことができなのではないかと語っていたそうです。
すべては自分の反映であるという視点に立つ時、すべてを受け入れるということが自分を受け入れるということになり、すべてがつながっていることを知ることになります。
科学者である多田さんは科学を通して、この視点を見出したのだと思います。
どのような人生を歩んでも、すべてがひとつにつながっているということに気づく道筋があるように思います。