TV東京の「トンネルの向こうはぼくらの楽園だった」はエリサベスサンダースホームという孤児院をつくった澤田美喜さんの話し。この方は三菱財閥創始者の孫娘でなに不自由なく育ち、19歳で外交官澤田兼三氏と結婚、幸せに暮らしていました。第二次世界大戦後に米兵と日本との混血児が孤児となっているのを知り、戦後財閥解体で取り上げられた元は自分の別荘を私財を投げ打って買い戻し、孤児院を開いたのです。
彼女は子供達には厳しく、そして優しい人だったようです。子供達を叱る時にはしっかりしかり、その後は抱きしめてあげたのです。彼女は自分の着る服を売り、子供達のための食べ物を得るために農家に買出しに行きました。戦後の困難で自分の家族だけでも食べていくのがやっとの中でこのように人のために貢献する彼女の愛の深さには感銘します。
澤田美喜さんが書かれていた文章の中で次の一文が心に残りました。
「美味しいものを食べるのは嬉しい。美味しいもの作って食べさせてあげるのはもっと嬉しい」
素晴らしい言葉です。
人に喜んでもらうのはもっとも大きな喜びです。そういう機会が与えられていることに彼女は感謝していたのではないでしょうか。
世の中の多くの母親(父親の場合もありますね)が家族のために食事を作っています。毎日のことなので大変なことです。ですがその作った食事を食べて喜ぶ姿を見ることは大変嬉しいことでもあると思います。もちろん食事だけではありません。父親(母親の場合もありますね)が外に行って働きそのお金を家族のために使えることは嬉しいことです。家族がそのお金を使って得たもので喜びを感じるからです。
そういう見方をするとこの世界はまさに愛と奉仕で作られています。このように感じるかどうか、気づくかどうかが意識が変化していくかどうかの境目です。