物やサービスの価格が下がっています。そのため賃金カットやリストラなどの人件費が削減されています。するとますます、物やサービスが売れなくなり、さらに人件費が減ります。この一連の流れがデフレスパイラルです。
デフレスパイラルは過去に何度も起きていますが今回はちょっと根が深いかもしれません。高齢化も進んでいて、年金暮らしの人が増えています。また派遣社員の数も増えました。グローバル化によりものづくりの空洞化が進んでいます。このようにベースとなる社会背景が過去に例がないぐらい、お金を使わない社会となっているのです。
さて、お金を使わない社会は経済成長する国を善とする価値観の中では価値が低くなりますが、例えば、環境に優しい社会や豊かさを感じる社会をその価値基準に置いた時には必ずしも悪いことではありません。大事なことは日本がこれからどのような国を目指していくかです。
今後、日本がお金を稼ぐことを第一とする国にはなっていきそうもないし、そうはならないでしょう。なぜなら日本人の意識が変わってきているためです。お金が第一という意識ではなく、自分が満足できるかどうかが大事になっていく社会となると思います。ですから、価値観の多様化がさらに進み個性的な人がさらに増えていくと思います。そこにはお互いの価値観を認めながら和の共生を目指す姿が見えてきます。