やりたくないことに焦点をあてる
8月 2nd, 2009 by Atom
やりたいことを見つけることは難しいというのをよく聞きます。
「自分はどんな仕事がしたいのだろうか」
「自分はどんな人生を送りたいのだろうか」
「自分はどんな人と一緒に過ごしたいのだろうか」
確かに難しいかもしれません。自分の何が自分の行動の起点となっているのか、自分の本当の気持ちがどうなのかがわかりにくいからです。でも
「自分がやりたくないこと」
はすぐにわかるのではないでしょうか。仕事をやっていて、嫌なことを経験したことはあるでしょう。その嫌なことに焦点をあてると自分がどんな人間かがわかってきます。嫌なことを感じている自分はなぜそのように感じてしまうのか。それを見つめてみると新たな気づきが得られます。
例えば私は以前、人に指示されるのが嫌でした。上から目線で言われてそれに従わなければならないのは苦痛だったのです。ただ誰から言われたかによってもその嫌悪感は違っていました。私が元々嫌悪感を抱いていた人から言われると余計嫌だったのです。逆に好感を抱いている人から言われたことに従うことはあまり抵抗感はなかったように思えます。
ここからわかるのは私は人に指示されることが嫌ということよりも、私が嫌悪感を抱いている人と一緒にいることが嫌だったのです。自分のまわりに自分が好感を持てる人で満たしたかったのです。でもこれはすごく狭い嗜好の世界に埋没してしまっています。私が嫌悪感を抱いている人は私が価値判断し、その人の魅力を見出せていなかったのです。つまり私が人とつながる機会を自分で逃していたのです。これは今考えると必要なプロセスかもしれませんが非常にもったいないことでした。
このようにやりたくないことに焦点をあてると自分というものが見えてきます。そしてそれが見えてくると自分がどうすればいいのかも見えてきます。より自分がワクワクするほう、楽しくなるほうに行く道筋がわかってきます。やりたくないことに意識を向けるとやりたいことがわかるようになってくるのです。