優越感とは
「私はあなたよりすぐれている」
ということです。
「私はあなたより頭がいい」、「私はあなたよりきれい」、「私はあなたよりお金を持っている」、「私はあなたより性格がいい」、「私はいつもあなたより正しい」、etc。
まだまだたくさんあります。優越感は時にはモチベーションを上げ、何かを成し遂げる原動力となります。しかし、一方でお山の大将になり、本来の自分とはかけ離れてしまう危険性があります。
例えば、スピリチュアルで非常に能力がある人がいたとしましょう。あちらの世界が見えて、エネルギーワークにも長けている人です。この人は誰よりも自分がすぐれていると思っていて、その自信がさらにこの人の力を高めています。しかし、この人の力は実はたかが知れているのです。なぜなら、自分と他者を分離しているからです。この人はマスターですがこの人が自分より劣っていると思っている人もマスターなのです。
また別の例えで、ある母親がいたとします。小さな子供を育ています。子供は失敗や間違いなどをよくします。母親は子供によいことと悪いことの区別を教えようとします。この時、愛から教えているつもりでもいつの間にか「教えてあげてる」というスタンスになることがあります。だから、何回も失敗を繰り返すと「なんでできないの」、「早くしなさい」、「どうしてそんなことをするの」と相手を責めてしまうのです。でも子供は母親に教えているのです。「あなたは人の失敗を責めてしまう。それはあなた(母親)があなたの怒りを私(子供)のせいにしているの」と。母親がマスターであると同時に子供もマスターなのです。
謙虚という言葉がありますね。この謙虚は優越感を抱かないことの対極です。ですが時に謙虚であるとチャンスを逃したり、自分を偽ることにもなります。優越感を捨てるとはあなたと私は同じだというスタンスがベースにあります。同じだから上も下も、正しいも悪いもありません。このスタンスでいる時、人はお互いを高めながら成長することが出来ます。だからお互いに喜びを共有できるのです。
もし子供をしかりたくなったら、一呼吸おいてなぜしかりたいのかを自分の問うてみるといいと思います。そして子供の言い分を聞いてみるのです。子供には子供の理屈があり、それは大人から見ると間違っていたとしても、それ自体を責めるのではなく、なぜ、間違っているかをわかってもらうことが大事です。たいてい子供をしかる目的は子供を正そうとしているはずです。なぜ正しいかを説明する機会を与えられたと思ってください。子供にわかってもらうことはいい勉強になることでしょう。
優越感を持っている自分に気づいた時、そこから離れるようにしたほうがあなたの成長を促進します。あなたはそこから離れるだけで、いいのです。優越感を捨てることで得られるもは計り知れません。