朝、テレビ朝日系の「発見人間力」という番組をたまたま見ていました。山下さんという方が夜間中学を開講していて、そこに不登校や事情により学べなかった人達が集まって、再び勉強をしているということが紹介されていました。ここは公設民営の学び舎です。山下さんの本業は鍼灸師。ですが自らも勉強できなかったことを体験し、学べなかった人に学べる場所を提供したいという気持ちからこの夜間中学を経営しています。山下さんのところに入学するための資格が1つだけあります。それは
「学びたい」
という気持ちです。学びたい人なら誰でも入学できます。ここに来る人たちは小学生から54歳の方まで様々。いろいろな事情で学べなかった人たちが来るのです。山下さんの元にはたくさんの人が集まってきます。それは山下さんの学びたい人へ接し方に秘密があります。山下さんは
「同じ目線、同じ立場で考え問題を共有し一緒に育っていく」
姿勢を貫いているのです。これは「共育」といって、教える側も教えられる側も共に育っていくということです。山下さんが教えているのは学校で教える勉強以上のことにも広がっているようです。ここの卒業生は山下さんの元に相談しに来たり、また山下さんも卒業生を気にかけ、尋ねていったりもしているのです。つまり、心のつながりがずっと続いているのです。
私達は皆、この世界で生きていて「共に関わり合いながら成長している存在」とも言えるでしょう。