第六章 アセンションの上昇螺旋ハトホル
「「アセンションの上昇螺旋」とは高次意識への自覚をともなう移行のプロセスを表すのに私達が用いる言葉です。螺旋状の上昇のプロセスがはじまるとあなたの肉体、他者との関係、他への奉仕といったことのすべてが高められます。私達の解釈によれば高まるのは思考だけでなくすべての事柄に及びます。上昇がはじまると「礎石(そせき)」とも言える四つの関係(すなわち自己の肉体との関係、他者との関係、奉仕活動との関係、聖なる元素との関係)における変化が観察されるようになりそれも基づいて自分の進歩が確認できるようになります。中でも他者との関係は進歩のバロメータとして役立つでしょう。「私の人間関係に今、何が起きているのだろうか。それは率直で意義あるものだろうか」と自問していみてください。人との関係が上向きでより曇りないものになっているならそれはあなたが上昇螺旋にそっていることをきわめて明瞭かつストレートに示しています。しかし自分自身では非常に進化していると感じても、もし人間関係に問題が多くて困難や不調和を生み出しているとすればあなたの勘違いだったことがわかるでしょう(ユーモアたっぷりに)。「アセンションのプロセス」と呼ばれるところに踏み込んだ人の中には個人的な人間関係やその学びの機会から自分と遠ざけるほうに進んでしまう人もいることに私達は気づいています。そういう人に申し上げたいことは本当にアセンションの上昇気流にそっているのか、それとも単にそう思い込んでいるだけなのかを教えてくれるもっともパワフルな鏡もしくはフィードバックを切り捨ててしまっているということです。アセンションのプロセスは思い込みや自己欺瞞といった大きな危険性をはらんでいるのです。自己欺瞞は「霊的エゴ」ともいうべきものに起因しており実際にアセンションの道において増大する可能性があります。上昇螺旋を進むうちに能力やパワーが増してくるためチェックを怠ると霊的エゴが独善的で傲慢になりやすくなります。このように洞察力や謙虚さを欠いた状態というのはとても危険です。人を見下したり分け隔てしていると高められた気づきの状態から陥落していしまうのです。したがって霊的エゴはアセンションのプロセスを開始すると同時に現れるきわめて実質的な問題となり得るのです。人間関係がこれほど重要な要素と見なされる理由もまたそこにあります。中略。」
中略。
ヴァージニア
「つまりピラミッド底面の四隅から頂上に向かうエネルギーの組み合わせ全体として継続的な上昇螺旋運動が起こるということですか。」
ハトホル
「そうです。そのとおりです。ピラミッドは拡張するのです。私達は説明のために比喩としてピラミッドを用いていますが字義どおりの意味ではなくそれをモデルに説明しようとしているのです。このモデルでは・・・ピラミッドの頂上に達したということは意識のある高みに存在することを意味し、そこでは以前よりも生命力や人間関係、仕事や奉仕のあり方、「聖なる元素」との関係においてもっと深く多くの気づきを得るということです。その意識の高みを頂上すなわちピラミッドは拡大し上方へも伸びます。したがってあなたが終点に行き着くことはありません。それで私達もあなた方への奉仕において心から謙虚であれるのです。私達は実に螺旋が無限であり、もっともはるかに進化した存在がいあることも学んでいます。ですから私達があなたがたを評価判断しようとすること自体、滑稽なことなのです。そのような行為はエネルギーの愚かしい浪費に過ぎず、たとえ螺旋にそって上昇していたとしてももとに戻ってしまうことになります。」
中略。
ヴァージニア
「それでは私達に可能なアセンションのエネルギーの中で螺旋上昇しをした場合、地球もまたあなたがたの言うスケジュールにあるおおよそ現時点から2020年までの間にアセンションを遂げると見なされていますか。また人類も大勢がアセンションできそうなのでしょうか。」
ハトホル
「あなたがたが言うのは具体的に三次元空間から四次元空間への次元上昇のことでしょうか。」
ヴァージニア
「はい。それからその先に関してもです。いつかはそうなればと願っているのですが。」
ハトホル
「私達は地球に起きつつあることを興味深く見守っていますが最終的な結果についてはまだはっきりとわかっているわけではありません。しかし、他の宇宙や他の次元の存在達がこの太陽系に起きつつあることを観察しようと群がるように押し寄せているほど、それが興味深く好奇心をかきたてられる出来事であるのをお知らせすることはできます。今、銀河系のこの象限(銀河を四分割したうちの一区画)は何が起きるのかを見ようとしてやって来ている存在達でたいへん混み合っています。準備が整い進行中であるそれらのことは、今回起きようとしていいるような形ではいまだかつて起きたためしがないのです。私達の現時点までの観察結果から言えば、人類の既知の地球が完全にアセンションを遂げる可能性はあると思われます。きたるその瞬間に地球がアセンションすることを選択するのであればそれがすでに時刻表で有望な2000年から2020年の間に起きる可能性は高いでしょう。しかし地球とともにアセンションする準備ができていなかったり、そうすることを望まない人は地球を離れ別の逗留地(とうりゅうち)を見出すことになるでしょう。なぜなら一つの惑星全体がオクターブの上昇を遂げるというのは極度に高密度なエネルギー的現象だからです。また地球がアセンションするかどうかとは無関係に自主的にアセンションする人もいるでしょう。中略。アセンションのプロセスには終わりがありません。アセンションのゴールとはある特定の意識のオクターブに達することではなく、自分自身を愛にゆだね、そして人生に起こりくるさまざまな状況に対して最高次の可能性にゆだねることなのです。そうすることは全体に貢献することとなり同時に個人が意識を高めることにもなると考えています。ですからアセンションするかしないか、あるいは肉体上の死に向かうか否かは問題ではありません。アセンションという現象をまるでマラソン競技のように見なし、最初にアセンションにゴールした人が「勝者」だと考える人もいるようですが、私達はそういうふうに見ていません。中略。新しい千年紀にあたって私達のアドバイスは時刻表やら現在の現象やらにあまり囚われないようにということです。どんな現象も自然に収束するものです。しかもそれらは大宇宙の中で、人類の思考や干渉には影響されない部分に属するものです。したがって、まずはあなたが手掛けられることから変えてゆくほうがこの場合ははあるかに有益であると思われます。そしてあなたが手掛けられることというのはあなたが世界にもたらす愛を増やすことなのです。」
アセンションはゴールではなく通過点でありゴールは常に変化しており私達は常にそのゴールを目指し無限に成長していくようです。そしてアセンションは誰もが達する通り道であり、早いとか遅いとかそういう観点から見るべきではなく大切なのは今、自分を生きることだということです。私もアセンションを目指してはいますがこの話は耳が痛いです。自分が進んでいるという傲慢があったかもしれません。でも私自身も成長の途にありこの本にを読むことにより考え方を変えることができました。以前読んだのですが、あらためて読んで自分が当時、気づけなかった気づきがあったと思います。