母子一体感という言葉があります。
子は母親から生まれるため、母子はとても一体感が強いです。
母親は子供に意識が向かい、子供は母親に意識が向かいます。
この関係は子供が小さい頃は強いです。子供が大人になると弱まることもありますが、それでもずっと続きます。
一方、父親は子供に意識が向かいますが、母親ほどではないです。自分の遺伝子を受け継ぐ子供ですが、母親ほどの一体感はありません。一方、子供にとっても父親は母親ほど意識が向きません。
母親と子供は一体感が強いので、母親は子供の気持ちがよくわかり、子供も母親の気持ちがよくわかります。
母親は子供を守り、子供のためにどんなことでもしてあげたいと思います。ある意味これは、主観的です。
子供は自分の分身であり、ある意味、自分自身なんです。だから、主観的。
一方、父親と子供は一体感が弱いので、父親は子供の気持ちが母親ほどはわかりませんし、子供も同じです。父親は子供を少し離れた位置で見守り、母親の子供のかかわり方も同時に見ています。ある意味これは、客観的です。
父親にとって子供は、ある意味、自分の後輩だったりライバルです。だから、客観的。
このように母親は主観的に子供を見る立場にある、父親は客観的に子供を見る立場にあります。
主観、客観、2つの視点で子供を育てることで、子供は、自分の気持ちをしっかり感じる主観的な部分と他人のことも配慮できる慈悲深さの客観的部分を併せ持つことができるのだと思います。
人間を育てるという意味でよくできている仕組みだなって思いますね。